夢舞台、東京ドームで憧れのアスリートから熱血指導で大感激! から転載
ミズノ株式会社
おおむらのこらむ (スポーツジャーナリスト・大村義和のスポーツコラム:バックナンバー)
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松井選手がゲージの横で子どもたちに叫んだ。「球をよく見ろ! 球を待って、待って引き付けろ!迎えにゆくな。球は手元に必ず来る!」
(中略)
両眼を見開いて球に集中する子どもたち。ついでながら野球で球から眼が離れることを「眼を切る」という。ではバッティングで球から眼を離さないことは視覚的にどこまで可能なのか。
「J.L・Breenによれば大リーグで投手の手から放れた球を打者が打つ瞬間までの時間は平均0.54秒、打者の平均スイング時間は0.28秒。だから差し引きすると投手の手を離れて0.26秒後、つまりバッテリー間のほぼ中間あたりに球がくるまでに、打者は振るか見送るかの判断をしなければならない。したがってスイングの速い打者ほど、球を引き付けて打つことが出来るから、それだけ有利である」(参考=過去の大リーグ選手400人の調査結果では視力平均は両眼とも1.3かそれ以上で矯正レンズ使用者は10%以下。以上は石垣尚男著・スポーツと眼より)
(中略)
スポーツのパワー、集中力など出力システムは、的確な『眼』が中心の入力システムなしでは高いパフォーマンスに結びつかない。そして一方では青少年の半数以上が視力1.0未満という現実。スポーツ選手と視力矯正も重要課題だ。ビジュアルな情報時代、スポーツは『眼』からはじまる―(石垣尚男氏著)はタイムリーな好著と思う。
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2010.06.